色んな事がありすぎて

色んな事がありすぎて、心が追いついていかない。

9日はMさんの奥さんのお誕生日だった。奥さんの遺影にお供えしてもらおうと思い、ケーキとお花を持って夕暮れ時に伺った。Mさん家に向かう途中で連絡を取ろうとしたけれど何度電話を鳴らしてもMさんは電話に出られず。少し不安に思いながら家に到着すると丁度玄関先にMさんが出ておられて驚いた。そしてMさんもまるであの世からの使者でも来たのかというような表情で歩み寄ってこられた。辺りは暮れていたけれど、明るい場所でお互いの顔を確認すると二人とも安心と嬉しさが入り混じる。Mさんはたった今散歩から帰ってきたところだと言われた。今日はいつもは通らない道を通り、いつもより長距離の散歩をしたので遅くなったと言われていた。私がくる時間ピッタリに合わせるかのようにMさんが散歩から帰って来られて、まるで誰かが采配したかのようにさえ思えた。

9日は一緒に食事に出かけたいと思っていたけれど連絡をしそびれてしまっていた。いつもは5時を過ぎたら夕食の準備をはじめられているようなので半ば諦め気味で夕食は済まされたか如何かを訊いてみるとまだ済まされていなかった。色んな偶然を嬉しく思いつつ、いつものようにまた二人でお出かけをし、あまり遅い時間にならないように近くの回転すし屋さんに行く事にした。

久しぶりに会うMさんは随分とお元気そうだった。午前中は定期の受診の日だったらしい。診て貰われている先生は女医さんなのだそうで勝手に男性だと思っていた私には意外だった。来月は血液検査をされるよし。

回転すし屋の隅っこのカウンター席について、いつものようにマイペースでゆっくりと食事をはじめられるMさん。もう何度もMさんとは一緒に食事に行ったりお茶をしたりして沢山お話をしてきているのに、今回今まで聴いていなかった女学校で教鞭を取られていた話を聴いた。その勤め先では後に日本石油の社長になられた方がおられて、今日は何を生徒に話した等、色んな話をしてかなり愉快な教員生活を過ごされたらしい。

振り返るとアポイントは取っていなかったにもかかわらず、まるでこの日一緒に食事に出かけることがあらかじめ決められていたかのような日だった。

ありがたく穏やかに平和な気分で帰宅した。




帰宅していつものようにPCを開いてメールチェックをすると、そこには信じられない事実を伝えるメールがあった。とても懇意にしてもらい、慕い尊敬していた人の訃報だった。



そして10日の深夜(日付が変わっていたから11日のミッドナイト)、偶然?の結果とはいえ、予想だにしない信じられないような話を聴く。


もう何が何だか訳が解らない。