初めての山口地方裁判所(スラップ訴訟)

昨日は一日中フリーだったので、スラップ訴訟の傍聴をしてみたいなと思って山口地方裁判所へ行ってみた。山口地裁など行ったこともないし、それなりにビビッて出かけて行ったけれど、半分以下(109分の45)の確率にパスして傍聴席にもつけました。2時に開廷して約8分程度で終わっていたとの事。傍聴していて、あまりよく聞こえなかったし、「え?あれで終わり?」という感じでした。でも遠く広島や岡山から応援に来られている人の生の声も聞けてよい経験になったと思います。

スラップ訴訟という言葉を知らない人も多いと思うので、以下に記しておきます。

<スラップ訴訟とは> Strategic Lawuit Against Public Participation(反対する市民の声を押さえ付けるための訴訟戦術) 経済力・権力のある大企業や政府が原告となり、それに反対する権力を持たない個人を被告として威圧・恫喝・報復的に訴え、発言や取り組みを押さえ込む事を目的に起こす訴訟のこと。

以下リーフレットよりコピー
《上関原発反対の歴史とスラップ訴訟》
●上関原発山口県)30年にわたる反対
 1982年、中国電力による山口県上関原子力発電所建設計画が浮上。それに対して地元の祝島島民をはじめ全国各地からの、いのちや生活・ふるさとを守りたいという声により、30年以上計画は進みませんでした。

中国電力の強行作業とスラップ訴訟
 ところが2009年10月、中国電力は住民の声を押さえ、埋め立て準備工事を強行。それに対して非暴力で抗議してきた個人に、中電作業員が暴行する事件も起きています。 そして、同年12月中国電力は抗議していた人の中から祝島島民2人と一般市民2人を選んで、工事を不法妨害したと約4800万円もの損賠賠償を請求しました。

●長引く裁判とデタラメな訴状
 しかし、被告となった4人は、非暴力で抗議をしてきたにすぎません。訴えられたことで、時間的にも金銭的にも、精神的にも苦痛を強いられています。また、中国電力が請求している損害については曖昧な部分があり、さらに妨害行為の証拠として提出した資料にも事実とは異なるものが多く、裁判官からも正されています。 この訴訟は、原発建設に反対する声を押さえ、萎縮させる為の「スラップ訴訟」といえます。福島原発事故以降、工事は中断し、上関原発の行方は未定のままですが、なおもこの裁判は続けられています。


「4800万円損害賠償裁判」については、ここ→(http://kaminoseki-genpatsu-slapp.jimdo.com/4800%E4%B8%87%E5%86%86%E6%90%8D%E5%AE%B3%E8%B3%A0%E5%84%9F%E8%A3%81%E5%88%A4/)を参照して下さい。

裁判が行われた後で、道路向かいの山口県林業会館という所であった弁護士さんと被告の方々による裁判に関するお話は、初めて聞く人もあるのでということで解りやすい解説で、今回は短い裁判よりもこの集会の方が私には勉強になりました。

4800万円もの損賠賠償の請求をされてから6年目に突入したそうです。そのような大金を請求されて、こんなに裁判も時間をかけさせられて、精神的、金銭的負担は本当に大きいと思います。一番若い被告の岡田さんは現在28歳と聞いたので、損害賠償請求されたときは22か23歳。大変だろうと思うけれど、清々しく優しそうな青年でした。

県庁前での抗議活動には時間の都合で参加しなかったけれど、行きたかったな…。こんな様子http://twitcasting.tv/karikariumemaru/movie/136885357 因みに、中原中也賞も受賞されているアーサー・ビナードさんは、スラップ訴訟の応援団長をされているそうです。次回の裁判6月10日もまた来られるそうです。

次の6月10日の裁判では被告の清水さん、橋本さんが其々60分と45分、7月1日に原さんと岡田さんが其々60分と45分ほど主尋問(というの?)があり、それに対して20分の反対尋問があるそうです。そして、秋口(10月頃)には結審だろうということでした。一般市民に4800万円も損害賠償請求するなんて、いやらしいよね。「軽率に訴えて、痛い目にあう中国電力」となることでしょう。因みに上関原発の埋め立て再申請の期限も10月までだそうで、この秋がまたひとつの大きな山場となるみたいです。

県庁前の抗議での女性の言葉「放射性物質の前では、賛成者も反対者も無力です。同じ運命になります。」というのは、本当にそうだと思います。集会でも語られていましたけれど、原発のために起こった身内やご近所との「人間関係の破壊」も本当に辛いものだと思います。

声高に語る元気はないけれど、出来る時、できる範囲で私なりにちょっ〜とずつ話して広めていけたらいいなと思っています。

偶々ここに行き当たってこれを読んでくださった方、ありがとうございます。


東日本も酷いことになってきています。(福島では15人に12人の妊婦が奇形児出産)(政府内部で予測 10-20年後に日本国家の人口が5000万人に半減する)
http://blog.goo.ne.jp/mokushiroku666/e/11a5c25af73573f0811f18dcdcf4682c
上記ブログほどにはならないかもしれませんが、原発推進による当たり前の行く末なのでしょう。