象のランディ

TV番組「動物奇想天外」に映画「星になった少年」のランディが出ていた。なんて優しい象なのだろう。普賢菩薩の乗り物として描かれていたり、お祭りごとでお釈迦様を乗せていたりする象。聖なる動物として描かれる象は本当に賢い動物なのだと番組をみていて改めて思った。
以前日木流奈君が動物園をなくして欲しいと言っていたように思う。たぶんルナ君には動物園で暮らす動物達の悲鳴が強烈に伝わったのだろう。人間の勝手、一方的な都合によって連れてこられ、不自由な環境に押し込められている動物達の声がより一層聞こえたのだろう。最近はとても環境に配慮した動物園も出てきているけれど、そのような動物園は本当に指折り数えるほど。

そういえば、今年秋吉台の花火大会を見に行った時に、駐車場の場所がサファリパークの所だったのだけれど、思い出してみるとあまり好きではないエネルギーがそこにあった気がする。それは動物たちの悲鳴に似た空気感であったのかもしれない。確認をとった訳ではないけれど、飼われなくなって処分された犬猫の肉が猛獣達の餌になると聞いたことがある。なんだか、残ってしまうよね。。。

動物園で1匹で暮らす象にランディは逢いに行っていた。
逢いに行った一匹目(名前忘れちゃった)の象は、とても賢い象だけれど、心が十分に満たされて休まっていない。愛情も不足気味。はじめは優しい優しいランディがそっと鼻を伸ばして近づいていくけれど、16年間も象にあったことがない象は、種としては同じ象なのに恐れて興奮して近寄れない。3日目だったか4日目だったか、ランディがいることのできる最終日、少しだけど、鼻同士を合わせることができた。その後、その象さんは以前より落ち着いてきたらしい。
ランディが会いに行った二匹目の象は福山の動物園にいる6歳のふくちゃん(だったかな)まだ、子供で可愛い。そしてやっぱりとても賢い象。始めはちょっと警戒したけれど、すぐになれて、ランディのすぐ側に寄りかかるようにしていた。それまでは、横になって寝ることがなかったそうだけれど、ランディと逢ってからは、安心して横になって寝ることができるようになった。別れの日。ふくちゃんには、別れの日であることがわかるようだった。そんな表情だった。(私ずっと号泣・・・)

象さんは、人間が愛してあげれば、決して裏切らず、いったん仲間と認めたら、いつも喜びや悲しみを一緒に感じているのだそう。

ランディは今、あちこちの孤独な象たちに会いに行っているらしい。”星になった少年”が今もずっと愛のメッセージを送っているのだろう。
象さん、人間さんを癒してくれて、ありがとう。