メロディアスライブラリー「青年は荒野をめざす」

日曜日の朝に楽しく聞いているパナソニックロディアスライブラリー。パーソナリティー小川洋子さんが成人式を前にして薦められた1冊の本は「青年は荒野をめざす〜五木寛之」だった。私が最も好きな本の1つだったので嬉しかった。

20代の半ばまで本を読むのが苦手というか読めない人だった。当時はADHDという言葉はなかったけれど多分それに該当する子供で、本を読もうとしても気が散漫で活字を追っていけなかった。という訳で20代半ばまでまともに本1冊を読んだことがなかったけれど、そんな私が初めて少し厚めの本1冊を読み終えることができたのが「青年は荒野をめざす」だった。余談だけれど、その後「少年は荒野をめざす〜吉野朔美」という漫画本を読んで、その漫画本は今も家の本棚の一角に並んでいる。多分死ぬまで捨てないだろうと思う。

「青年が荒野をめざす」は、主人公がナホトカから大陸を通ってパリまで旅する話。読んでから随分と沢山時間が流れてしまったし内容は殆ど忘れてしまったけれど「人間の皮膚で作られたランプシェード」という描写があって、そこだけは強烈に覚えている。番組内でもその場面を取り上げていた。美しいものが表出してくる裏側には、限りなく悪魔に近いものがあることもある。また一寸読んでみたい気もしてきた。

成人式を前に、私は五木さんの「青年は荒野をめざす」と共に「コットン100% 杉山明」を若い人達にはお勧め致しておきます。