道普請

前日AM2時過ぎまで、お寺で打ち上げやってて、それから片付けてお寺を出たのが3時頃。3時半過ぎに帰宅して、4時半前に寝て、本日8時半から道普請。
目覚ましかけておかなきゃ、と思いつつ、100円均一で買ったボロイ目覚ましは、目ざましのセットの仕方が解らず、片手に時計を持ったまま寝てしまってて、朝起きたら右手のすぐわきに時計が転がっていた。

ベルはならなかったけれど、不思議と起きれるもんですね。

道普請に出るようになって何回目だろうか。道普請では、日頃縁のない、ご近所の話が聴けるのが面白い。

近年、我が家の家の前の土地は、ご近所のKさんが時々草刈りして下さいと土地の所有者の方に電話をされていたこともあり、数か月に一度は草刈りのオジサン達が来られて草刈りをされていたけれど、(で勝手に我が家の小屋の土下手に座って休憩しておられて、家の中でビビって小さくなっていた私)この頃はセイタカアワダチソウが茂ってきたけど草刈りされないねぇ〜と思っていたら、所有者が変わったらしい。

土建屋さんが購入されて、資材置き場(田舎の目につきにくい所に資材を置こうということですね)になりつつあった家の前のその土地は、一時期、足場などの資材を乗せたトラックが頻繁に入って来ていたけれど、道幅も広くないこともあって、資材の運搬はストップしていた。

前の道普請の時に、抵当に入ってて云々という話を聴いていたけれど、現在K信用金庫のものになっているとか。資材置き場にはならなくて、良かった良かった。これで犬のお散歩をされる皆さんも、茂みの中で子育てをしている雉のカップルさん達も暫し安心です。

ミニゴルフでホールインワンだったとはしゃいでおられた婦人会長Kさんは、自動車修理工場をされてるNさん家のおばちゃんといつも話が弾む。どこの誰さんがどうのこうの・・・私にはチンプンカンプン。私が余りにも地元の事をしらない、というか、ご近所さんの事に疎いというか、興味がないので、このお二方の会話は内容的にはほぼ解らないことばかりだけれど、その情報通なところには甚だ感心するばかり。地元(田舎)に根差している人ならではのその会話には、まったく恐れ入ります。

ここの所、定年退職した部落のオジサン達が色々地域の事を考えて、小さな公園とかお墓周辺などを、徐々に整備していっておられる。殆ど誰も遊ぶこともなかった公園や、道幅もせまくて草に付いた朝露が服を濡らしてしまう位に細かったお墓への道も、こまめに草刈りをされるなどして、少しずつ手が入って、大分きれいになってきた。

初めの数年は、何とも思ってなかった私だけれど、皆で道普請に出たりして、皆できれいにしていっているという思いも少しずつだけど積み重なっていって、だんだんと気持ち良さが増してきている。

定年退職後のオジサン達のパワーはすてき。上に立つ人というか、まとめる人によって、随分と物ごとの治まり方は変わってくるもの。今の部落の会長さんや副会長さんは、子女には優しく良識的なオジサン達で、そんな方が地域をまとめて行って下さっていることを、ありがたいと思う。全体を見ながら、弱いものには無理をさせないし、前任の方に比べて、話し合いがあった時にも、よく話を聞きながらまとめていかれるし、誰かが酷い口調で向かってこられても、それに対して攻撃したりするスタンスがまるでない。懐深い人というのはいいなぁと思う。

地域が住みやすくなっていくようにしていく途中には、問題がでてくることもあるけれど、でも後になった段階で、良かったね、とみんなが自分たちの所をより愛することができるようになるような手の入れ方というのは、いいねぇと思う。

何か事を起こすと、いろんな金銭的な利害もでてきたりするし、当然それに対する不満の声も出てくるけれど、きっと、愛情持って待っていれば、少しずつ無理なくいい方向にゆっくり向かう。そうあってほしい。それが自然、そんな自然、そんなのがいい。

1年位前?に空家になった家に戻って来られているオジサンとちょっぴりお話もできて楽しかった。阿武町のあたり?で沢釣りをされているらしい。そういえば、前に部落費の集金に伺った時に、釣り具の手入れをされていた。もう思いっきり、下心アリアリ(笑)。岩魚もヤマメも食べ飽きたと言われていたので、一番の近隣の婦人会長さん家と我が家に余るほどある時は下さいと言っておいた(笑)。沢釣り、連れて行ってもらいたいなぁ〜〜。

因みにこのオジサンのお母さん(当時80歳を過ぎておられたはず)は、殆どお話もしたこともなかったけれど、4年前班長さんをされている時に、集金に来られた際、私に英語の歌(「トゥインクル トゥインクル リトルスター〜♪」)を歌って聞かせて下さった。高校生の時に学校の先生に教えて貰われたそうで、その後ずっと鼻歌交じりに歌って来られたらしい。そのオジサンのお母さんもすごい!し、歌って、すごい!!

そして、今回の道普請でも尊敬しているHさん家のおじいちゃんのお話は興味深々だった。
我が6班からそう遠くない所に小さな池があるらしく、それは農業用のもので、そこからこのあたりの田んぼに水が引かれているというもの。多分我が家から歩いても数分の所だと思うけれど、もう何十年も住んでいるのにしらない場所だった。その池の水が何処から来ているかというと、山の側にある大きな堤で、出口と呼ばれている所から来ていると話されていた。少し俯瞰して地域が感じられた。

「ちゃんと治水がしてあるんですね」と驚いていたら、「昔の人が田を作ろうと思ったら一番に考えないといけないことは、治水でしょう?」と言われて、確かにそうだなと思った。

他にも、このあたりの土地は山を開墾した場所で、木の根っこを牛で引かせたんだとか、そういう話も身近な土地だけに、とても興味深かった。

今まで、勝手に草を燃やしてはいけないという条例?に従って、刈った草は市の車がとりにきていたらしいけれど、そのHさん家のおじいちゃんは、姿が見えなくなって、もう今日はお帰りかな?と思ったら、ガスバーナーと新聞紙を片手に戻って来られて、小さく山になった草の山に火を付けて焼いていかれた。

小さな草の山は、燃え広がるほどの量もなく、砂利道の上で小さく焼かれて行った。現場で処理して行くのが一番いい、って言われていたけれど、私も賛成。火のすぐ側に家があるわけでもなく、火事になって行きそうな量も、危なさもないことを、経験的にそのHさんは解っておられる。

盲目的に従わず、飄々といいと思われることをして行かれるHさん(おじいちゃん)。今まで、「焼いてはいけない」に従っていたオジサンも、特にあれこれ言うことなく、「現場で焼くのが本当は一番ええねぇ」と言われていた。市だって、現場で処分してもらえるんだったら、その方が人件費もガソリン代もかからず、お得です。勿論みんなで見守って火事には充分に注意しないといけませんが。CO2の問題がとか言われちゃうのかな。でも私の体感や直観がいいって言ってるんだからいいの。ガソリンの排気よりまし。

このHさんは80歳代半ばぐらいだろうか、威張ることなくやることをやって、いつも飄々としておられる。たしか英字新聞を購読しておられたはず。猫と奥さんとの3人(2人と1匹)暮らし。買物も自分で行かれ、畑を作って、漬物なんかも漬けられて、地域の必要な所には顔をだして、何気にチェック。発言しても、発言に対して執着はない。そういう人に、私もなりたい。(ま、無理ですが^^;)

草刈りの範囲が広がって、時間もかかったけれど、日頃話すことのない方たちとお話できて、今回もなかなか充実の道普請でありました。