秋山仁さん@県立大桜圃会館

秋山仁さん、アコーディオンを弾いて下さらないかなぁと思っていたら、講演会の最後で由美かおるさんと一緒に2曲ほど演奏して下さった。ものすごく鋭い目を持っておられるけれど、アコーディオンを弾かる手は、分厚くて、でも小さき者への愛情を感じるような手だった。アコーディオンを弾きながら歌も歌われたけれど、すごく上手くて素適だった。

今回の講演会に向けて松陰先生の本を前日徹夜で読んで来られたらしい。野山獄の獄中で11人の仲間たちに“生きることへの希望の光をともしたい”と思った松陰先生は、どうすればよいかと考えた末“それぞれが得意な事を教え合う”という考えに至った。得意な事を教え合えば、自分も人の役に立つ事ができることがわかり自分に自信がついていく。そして次なる意欲が自発的に湧いてくる。最近の学生は学業離れ、努力離れ、人生離れが進んでいるらしい。私は学生ではないけれど、まさに私もそれに該当する。教師独演で観客の生徒。これでは自らがすすんで学んでいこうという心は身につかない。教育現場で“心に溶け込むものがなければダメ”と言われたその言葉が残った。心に溶け込むものが、生きる事、生きる希望へと、きっと繋がって行く。

MRIにしろCD(Error Correcting Code誤り修正符号利用)にしろ、私達の身近のあちこちに数学は利用されているみたい。詳しい事は解らないけれど、入射角利用で楕円内の二ヶ所の点の片方に熱を集める実験や、図形を使った数式の導き方だとか、小学生にでもわかる様なやり方での説明は面白い。『解っている事に帰着させておくことが重要。解っている事に帰着させて解く。』というのは大切なんでしょうね。この言葉忘れずにいれたらと思います。講演ありがとうございました。いつか今度は少し小さな会場で演奏会メインで聴く機会があればよいな。