ポリテクセンター住宅施工技術科 その2

住宅施工技術科という名称に変わって私達4月期生が1期生となった。定員は15人らしいけれど入学したのは11名。うち男性10名で女性1名。前期にも女性が1人おられたようで、遠く柳井から通ってこられていると聞いた。

職業訓練に行くことに決まって、古着の作業着をくれるという人ありて一寸嫌々ながらも着て行くことになった。今までは女の子ちっくな服はそれなりに好きだったし、仕事もほぼ事務の仕事ばかりしてきたので事務服だったし、私、こんなん着るの?と思ったけれど、作業服は着てみてびっくり、結構よかった、というより、非常に良かった。まずポケットが多く、そのポケットも都合の良い位置についていて手を入れやすい。腕にペンをさす所があるのだけれど、このペンをさす場所が肘を曲げた時に丁度いい位置についていて、胸のポケットにさすよりむしろ腕についているペンさしの方がさし易く、私的には胸のポケットにペンをさすと行動が止まってしまうけれど、腕のポケットにペンをさすと、次の行動に続けやすかった。動き易くまた行動がとりやすい作業着。なかなか侮れず。そして何より作業着を着ると、不思議と作業をする気分になり、半人前以下なのに、一端の作業員の気分になった。

のちに被ることになるヘルメットも、、、、一瞬いやじゃの・・・っと思ったけれど、そんな事を言っている場合ではないし、一旦被ってしまえばばっちり現場の気分。あっという間に現場で働くオッサンの気分になれた。因みは私は現場で働いているオジサン達が好きで(人にもよるけど)最近では頭ばかり働かせて机でゴネゴネ言っている人より何十倍もイイねぇと思っている。ヘルメットの威力については、一度、建築中の現場の上から木片が頭に落ちてきてみごとに命中した事があったのだが、その時に体感でよく解った。ポコっと音を立てて当たったのでまるで喜劇のようだったけれど、大きなタンコブができていただろう所を笑いで済ませることができた。安心して働ける格好は大切。今ではヘルメットを被って作業着を着ている自分をとってもカッコイイと思っている。

話は前後するけれど、今日はYMTさんが横で作業をされていたので、仕事ぶりをすぐ側で見ることができた。何も語らずともその作業っぷりで伝わってくるし見惚れてしまう。兎に角上手い。作業は早いし、でもすごく丁寧だし、デリケートで物の扱いが優しくて、道具の扱いも無理な力なく、仕事の精度がとても高い。角材の手加工などは素晴らしかった。どの分野においても言える事だろうと思うけれど、仕事には人柄がでる。出来上がったものにも現れる。よく動かれるけれどせっかちではないし、作業後の始末も早い。道具の手入れもぴか一。姿勢がよくて仕事ができてかあちゃんに弱くて足首がお育ちのいいお嬢様な感じで??喋り方が時々高倉健のようで偶にお茶目。いい仕事っぷりを見させてもらったなーと思う。忘れずにいたいものである。(つづく)