生きて・・・

とんでもない時間だった。真面目に「死ぬのだろか」と思った。それを察知するかのように、回避しようと動こうとしていた。多分、こっちに行った方がいいと心は言う。でも違う方向に現実が進んでいく漫然とあたりに溶けて自分を失って、足元はしっかりしないままグレーな空へと引かれていく。

体が動かなくなり、生物としての私は死を予測する。朝は来るのだろうか?濃い暗闇の解らないどこかへいってしまいそうになる。けれど、そっちに行ってはいけないと懸命に念じている私がいた。

木内さんに聴いた話を思い出し、未来の自分にもお願いをする。「神様おねがい 未来の私よお願い 助けて まだここに居させてあげて 生きていたいの」
そして、朝は、やってきた。

この世。私がいるところ。私が生きている場所。そこには、この場所でしかわからない生き物のリアルな温かさがあって、猫の毛の気持ちよさに触れることもできて、時々噛まれて痛かったりもするけれど、それもまたよし。遠くに響く鳥の声があって、ラジカセから流れる音楽があって、沢山の人に出会うこともできて、直に関わることもできる。時々散々面倒だったり、嫌だったりすることもあるけれど、それもまたよし。


生きている間は、生きていきましょう。生きているんだから、生きていきましょう。いずれ、100%もれなく、この世の生命として終りがくる日がくるのですから。

生きていて ・ ・  ・・・ ・ 良かった。