伝説の家政婦 志麻さん

昼間のNHKのTV番組で伝説の家政婦志麻さん(再放送分)をみたと思ったら、夜も何品も作る志麻さんの番組をみた。ここ数日志麻さんをテレビで見ることが多かったので、何気にネット検索してみたら、山口県長門市生まれであるそうで一寸ビックリした。

この人の料理は、理屈がきちんとあるのでイメージがつきやすいし、分かりよい。何気ない言葉にとても説得力がある。昨日は番組内で、プロフェッショナルの仕事とは「相手を思いやること」と言われていたのを聞いて、泣きそうになった。膨大な調理法を知りながら、大切なのは、調理法とか手の込んだ料理とかではなく、家族との時間や心の温まるやりとり、と言われる。

カリスマ的に言われることが多かったせいもあって、経歴など知らない人だったけれど、フランスで随分と修行を重ねてこられているようで、家政婦として働き始めて間もない頃は料理だけではなく掃除もされていたそう。私が志麻さんの言葉に泣きそうな気分になったのは、こういった裏付けの部分をどこかが感知したからかもしれない。多くを語らなくても言葉が染みる。こういう人は、やっぱり経験値が高く大変な体験を沢山してきておられ、そして心からの思い遣りがある。

検索した記事の中に「フランスのママンは頑張りすぎない。料理より後の会話に時間をかける」というのがあった。確かに、一度だけだけれど、フランス人の家で食事した際、家庭料理は簡単なものだったけど、会話が多くて、食後にワイン飲んだりチーズつまんだりして、長時間食事を楽しまれていた。大切なのは、食事を通して、家族や友人達と、会話の時間、心を通わせる時間を持つこと。それにしても、日本の若いママたちは忙しすぎる。若くない私も、なんだかバタバタとせっかちになりがち。私もフランスのママンの心を見習いたい。

志麻さんの何気ない心配りを素敵に思う。番組中も、始めは軽め、じっくり料理になって、口の中をさっぱりさせる料理になって、日本風お味噌を使った料理がでて、デザートになって、と品数多くても飽きないような心配り。自分を出し過ぎることもなく、勿論、きちんと理屈に叶った料理の解説も入れて、そしてその料理との想い出なども織り交ぜて15品位?を作られた。

志麻さんは、一般には捨てられるようなものも大切に使われる。作物を作るようになって、だから作物(食材)を作る人の大変さも私なりには解るから、食材は大切に余すことなく使いたいと思う。そんな私に志麻さんの料理はまさにうってつけで学べることが多い。そして理にかなった料理であるので、頭の悪い私でも理があることでとても楽しい。

 今回の料理でニンニクをどっさり使われていた。フランスは自給率は日本より遥かに高いし、食の生産が髙ければどっさり使える。ニンニクは母と一緒に農作業をした最後の作物だし来年はニンニクを沢山植えよう。そして、志麻さんの料理法をこれから勉強して、自分も周りも今より少し楽しくできたらいいな。