冬瓜スープ

冬瓜を頂いたのでスープを作る。一応目指していたのはヨウさんが作られたトロトロの冬瓜スープ。ベジタリアンという訳ではないけれど、あまりお肉を食べる気がしないので、ここの所お肉のストックはしておらず。ヨウさんの冬瓜スープは確かベーコンが入っていたと思うけれど、ベーコンを買いに行くのが面倒なので、お肉系はなしで作る。お野菜だけの旨味でも十分に美味しくできることは、経験的に知ってはいるのだけれど、おいしく出来た事は5回に1回にも満たないかもしれぬ。それって、かなり悲惨というか、センスがないというか、はっきりいえばまあ、かなりバカである証拠。愛情ある人の料理は美味しいので、愛情がないともいえますね。

途中までは大体路線的には悪くなかったと思うけれど、途中からいつもの配慮のなさや、まとめる心のなさが料理を台無しにしていく。とめどころを知らないというか、踏みとどまれればいいのに、いつもの過剰さが全てを台無しにしていく。ホントに広く全体を考えたり見たりする能力にもかける私。

つい、無闇にあれも入れちゃおうかなと、サル年の梅干しの種を焼酎に浸けたものを2粒ほど入れたのが間違いの始まり。味がとんでもなく狂ってしまった。前も同じような事をして台無しにしたことがあったような、と後で思い出した。迷い始めた味は、どこまでも迷い続ける。お味噌汁がうま味に欠けるとき、時々バルサミコ酢や米酢を入れるのが好きなので、バルサミコ酢を入れてみる。ん〜〜変。お塩を入れたら味がしまるはず、とお塩を入れるが、やっぱり〜変。スープにお砂糖は変よねと思いつつも素焚糖を入れてみる。少しまろやかになった気もして、やっぱり迷った時はスィートな感じが必要だわって思ったけれど、スープが冷めてから飲んでみたら、美味しくなかった。本当に美味しいものは、冷めても美味しい。迷いの果て、カレー粉とクミンを入れる。よく知った濃い味付で過去に記憶のある味へのごまかしを行う。それでも美味しいとはいえず、結局市販のカレールーを入れてしまう。ア〜ホントウニ〜〜モ〜ナサケナイ。でも企業さまさま。食べることのできる味になりました。はい、ルーの味で食べております。多分合成香料による香りで食べています。個人の力量のない人はやむなしか。ま、でも企業努力に感謝していただきます。でも味見のし過ぎでお腹がタプンタプン。

ああ、美味しい料理への道は、遠い・・・。経験を積むことも必要だし、おいしい食材と出会う事も必要だし、きちんとプロセスを考えて準備することも必要。そして美味しさはやっぱり心で決まるから、もっと料理する時に、よき心を添えるべし。でも、何も考えずに作って美味しく出来ちゃうこともあったりして、料理もなかなかの魔物。

天体望遠鏡から覗いた十五夜のお月さんみたいに、そのまんまの美しい料理ができたらいいな。理想的にはね。