かっぱえびせん

何年ぶりだろう?年末年始のおやつ〜と思って“かっぱえびせん”を買った。地元で獲れたエビも食べ始めると止まらないけれど、かっぱえびせんもやっぱり止まりません(笑)。
袋の裏書きを読むと、かっぱえびせんが生まれたのは、私が生まれるよりもさらに前の昭和39年であるらしい。すごいロングラン商品。数百もの新商品が毎年生まれていく中、残っていく商品は1つか2つであると随分まえだけれど何処かで読んだ気がする。勿論その数百が生まれる前にも更にその数十倍(?)の試作品も存在していたはず。生き残った商品でさえ、消えていくこともあるだろうから、40年以上ものロングランを続けている商品っていうのは、すごいと思う。

商品のコンセプト。時代の要請。色んな点を考えて、それが理にかなって上手くいっているか。色々あろうが、一番にはやはり単純に開発者の初めの想いなのかな。

油で揚げたりオーブンで焼いたりという手法を使っての商品のは、多々あろうけれど、このかっぱえびせんは、なんと、炒って作ってあるのだそう。それに油を吹きかけてあるそうな。へぇ〜〜〜×20。何気に美味しく食べていて、今までその製法を想像したこともなかった。

この“炒る”というのは、日本人独特の発想じゃないだろうか?と思う。単に私の無知で他国にもそれなりにあるのかもしれないけれど、少なくとも私が持っていたり図書館や本屋さんでみた本の中に“炒る”という調理法で作られたお菓子の記憶はない。“火”+“少ない”=“炒る”いいね。繊細な日本人らしい気がする。

そして驚くことに、この“かっぱえびせん”という商品は、裏書きの原材料をチェックしてみると、香料という文字が入っていないではありませぬか!すばらしぃ〜。

今時、スーパーで売られている大量生産のおやつで、香料を使っていない商品は、多分かなり少数。なんでもかんでも不必要ではないかと思われるものにまで香料を入れて下さる昨今の食品群。以前食べたイチゴ味のチョコレートは「なんじゃこれ?」な味がした。ありえない味。多分強い香料。商品開発した人達は味覚嗅覚(心もか?)麻痺してないかと疑うような味だった。

以前 “香りを化学する”という講座を数カ月ほど受講した。日本の香料の使用が急増していると言われていた。どんな香りでも合成可能で、やきそばの香り、カレーの香り、チョコレートやガムの香りetc.なんでもありだった。受講しながら、日本の子供達は大丈夫だろうか?と怖くなったけれど、講義をされた先生は危惧することなどまるでなさそげで、その嗅覚の弱い先生は別の嗅覚を働かせながら「香り系の株は密かに買いですから」と、そんなことを仰っていた。

話を戻して、かっぱえびせん。まあカロリーは高めですが、消化はそれなりに良さそげな気もします。長い年月を経て残ってきている何気ない商品さん。エライね〜。企業秘密かもしれないような製法までも明かすとは、自信ありですね。マイリマシタ。