バウルの唄

昨夜は久しぶりに美東のマナマナにライブ演奏を聴きに行った。マイミクの村川さんの日記でバウルの存在を知って、ほとんど一目惚れ。ベンガルの吟遊詩人バウルに関しての詳しくは以下参照。
http://baul2010.web.fc2.com/about.html
http://baul2010.web.fc2.com/pro.html 
http://baul2010.web.fc2.com/uta.html

若林忠宏さん(idumittyさんのジャンベの師匠!)の、今回のツアーにあたっての推薦のことばがとても興味深い。http://www.shukousha.com/(是非に読んでみてほしい!)

バウル(抜粋)〜〜神殿も教典も、教義も本拠地も持たない。私達に「出家」を求めない。バウルーには「密教的」「閉鎖的」な感覚はない。「現世」にこだわり、常に「野に於いて」業を続けて来て、それを伝統にまで積み重ねて来た「実践者」。実に大らかでオープン。この点が、バウルーが「精神世界」に埋没してゆく姿と大きく異なる。バウルーは、あくまでも「現世」に存在。しかも「活き活き」と「幸せ」に。

今回のツアーメンバーの中の日本人女性、かずみ まきさんの書かれたコラムhttp://www.shukousha.com/column/kazumi/より。『バウルはプレム(愛)を唄います。そして、その無条件の愛、至高の愛の狂気を讃えます』

2時間ノンストップで演奏され、結局トータル3時間の演奏をして下さった。

バウルの人達は、本当に素晴らしくて、美しくて、それぞれ違った個性なのに、それぞれが本当にスバラシイから、調和していた。本当にスバラシイ人達はまるで違う個でありながら、それを充分に出しながらも調和している。それこそは、ほんとうに私の理想世界。

本当にスバラシイ人達だった。お姿を見ているだけでも、幸せでありがたい気分になってくるし、心に平和が訪れる。その方達が音や声を聴かせて下さるのだから、これ以上の喜びは無し。

今回の演奏は殆どビップ席のような場所で聴くことができた。ここどうぞと声をかけて下さったミキータさんという方のお陰。ありがとうございます。演奏者全員の顔を見ることができる場所。タブラ演奏をされていた方からは1m位しか離れておらず、演奏中見とれていたら時々私に優しく微笑んで下さった。後ろには椅子に座った友がいて、人がま後ろに座っていると、じいちゃんのお膝に座っている子供のような気分になれた。

ノンストップの演奏中、勝手に途中から楽しさ(のような嬉しさのような可笑しさのような…もの)が起こって止まらず、ずっと(20分?30分?時間感覚がなく解からない)笑い続けていた。笑いすぎでお腹が痛くなるほど笑い続けていた。

因みにずっと笑いが止まらなくなったのは、→http://www.youtube.com/watch?v=3YlDHTO6Kmc&feature=relatedの映像の中のオレンジの服を着た人(ナラヤン・チャンドラ・オディカリさん)をみた所為。お姿を見ていたら勝手に笑いが起こって止まらなかった。私と同じような笑い成分が多そうというか、同じ笑い因子を沢山持っておられるような?気がする。演奏後にずっとその場に座っていらっしゃったので、握手をしてもらいに行ったら、そのまま右左とハグをして下さった。とても温かくて嬉しかった。

演奏を聴きながら、こんなに笑えたことって、過去にない。多分バウルの唄以外で、こんな状態になれることはないだろう。最高!だった。

好きな演奏会場には、やっぱり私の好きな人達(大陸堂のマスターやidumittyさん他)が来られていて、見知らぬ人とも気軽にお話ができて、いつもと違うのだけれど、でも居心地よくてよかった。お客さんは40人位来られていたらしい。

最後の演奏が終わると、あれだけ賑やかだった音の世界は一瞬にして切り替わり、祈りの場となった。そして、場に居た全員が「世界の平和」を祈った。皆が心一つにして祈る、特別な時間。宗教を超え、全てを超えて、祈る。平和を想うと、個が突出せずに和していくという、私にとっては特別な時間と感覚になっていた。この場、世界、私、どれもが和している。無理な力などはなく、それは私の力なのか解からないくらいのとても小さな力であるけれども、でも私の大きくて小さな力でもあるようだった。共有された永遠の時間に感謝。

演奏後も、多くの皆さんは、すぐに帰られることもなく、お話をしたり、カレーを食べたり、ゆったりとした時間をすごさせてもらえた。途中から一緒に会場に行ったUさんが、全部食べれないから半分あげると、残り半分を私に下さり、ありがたく頂いた。ちょっとしたことだけど家族みたいでとても嬉しかった。

かずみ まき(主に唄と日本語解説)さん、サドン・ボイラギ(主に唄とハーモニウム(ふいごで空気を送って音をならすリード付きのオルガン))さん、ナラヤン・チャンドラ・オディカリ(唄とドータラ(フレットがない小型の弦楽器))さん、ディン・ドヤール・ダス(唄とコンジュニ(タンバリンの鈴がない太鼓みたいな楽器))、シュクマール・マリック (タブラ) さん、名前解からないけどおりんと鈴を鳴らして下さったお二人、ありがとうございました。そして、主催して下さった村川さん他スタッフの方たち、源之助さん始めまなまなの皆さん、心から感謝です。共有させてもらえた時間、忘れませんよ!