デフォルト・モード・ネットワーク

ここの所、相方さんは夜八時半ごろになると、二階へ上がりオーディオ(真空管)をかけていることが多い。寝る前に静かに音楽を聴くとよい睡眠がとれる様子。私も呼ばれて、時々暗い間接照明のなかで一緒に音楽を聴く。思考は散らばりやすいけれど、落ち着くのは間違いない。

最近、仕事が割とスムースに捗った日があって、その日は前日、瞑想のような気分でバッハの曲を聴いていた。他にも要因はあると思うけれど、ジェラールプーレ(バイオリンソロ)によるバッハは私の脳を休ませてくれたのだと思う。

音を追うように聴く。ただ音だけを聴く。時々気が散ってくることもあるけれど、また音に戻って音だけを追う。そうすると心身がスッキリする。

最近知った言葉に、デフォルトモードネットワークというのがある。意識しない間に勝手に働いている脳のネットワーク。この働きが脳の活動エネルギーの60~80%を占めているそうで、そのDMNが過度に働いていると何もしないでゴロゴロしていても勝手に脳は働いて心身が休まらないのだそう。無意識の脳の働き。私はこれが多いように思う。あれこれと悩んでも仕方ないことを思ったりすると無駄に脳は働きカロリーは消費される。そして大食になる。まさに私。

いい音を静かに集中して追っていくのは、脳を休めるのにとてもいい。ジェラールプーレのバイオリンは特にいい。村治佳織のギターもとてもいい。オーケストラよりも音を追いやすいギターやバイオリンのソロが良い気がする。心身のために好きな人の好きな音を静かに追っていこう。