苔太郎と苔美さん

もう半年以上前だけれど、”ばくや”のご夫婦がお庭を見に来て下さった時に、ノコチャンのお庭に「苔太郎」似合いそうと言われた。聞けば苔太郎とは、苔で作られた人形であるとのこと。

十代の頃はお人形が大好きで、母親が作ってくれたり、よく行き来をしていた従妹と作ったり、自分でもよく作っていた。でも、そんな日々はもう遥か遠くて、現在は人形には興味なし。お庭にお人形なんて、要らないなと思い、調べて購入しようとまでは思わず。

11月は文化の日もあるし、色々なイベントを開催しているのだろなと何気にイベント情報をみていたら、垂直庭園風の壁かけガーデン?が目に留まった。とても素敵な壁ガーデンで、情報を辿っていくと「苔太郎」に遭遇。

なんだこれ?!ぶち、カワイイ!!

「菜香亭@山口市」でイベント出店中と知り、旦那と一緒にお出かけしてみた。

久しぶりに行く菜香亭。木造の和風建築はいい。畳の大きなお部屋にいると心が落ち着く。大内時代の料理に関しての展示があり、しげしげと眺める。一通り回って楽しんだ後、旦那に呼ばれてたので行って見る。すると、そこには苔太郎が大集合。わんさか居て、その数、ん十体?。

すでに旦那は二体ほど目を付けていて、私には「自分で気に入ったのがあれば自分で買いなさい」と指示。

旦那さんは、結局その気に入った苔太郎と苔美さんを連れ帰ることに決め、イベント会場でミニチュア家具を作って出店されている方より、苔太郎と苔美さんに似合う家具も併せて購入。私も、周りにいた人も、余りのハマり具合のよさに、笑いながら降参。

数年前にサッシのショールームでのイベントで一度お会いしたことがある苔太郎の製作者aYa工房の綾さん。大型バイクに乗っていて、山の中に入って流木とかを採ってくるのが趣味とその時きいて、変わった人だなぁと記憶に残った。顔は覚えていなかったけれど、頭が少し混乱する位のすごい美人さんだった。大型バイクも1200㏄のハーレーだと判明。そのバイクに乗って今も山の奥深くに入り込み、キノコの観察をしておられるらしい。アップされているキノコの写真がまた素敵で、何もかもがカッコよすぎる人。

私はまたいつかイベントでお会いして、ゆっくりみて購入してもいいかなと思ったので、旦那さんの選んだ二体を丁重に?連れ帰った。

因みに、この苔太郎さん達は、お腹の中も全部苔で出来ているのだそうで結構丈夫に作ってある。手足は勿論動かすことができるけれど、首も多少動かすことができるらしい。色も三回も塗ってあるのだそう。ラフなようで、実は意外と緻密に作られている。大胆かつ緻密。私の中では、久々の大ヒット。

家に帰ってからは、あれこれと、苔太郎さんの周りに設えをして、悦に入っていた旦那さん。晩御飯の時は、旦那さんは苔太郎を前に置き、私は苔美さんを前に置き、いつもは二人の食卓だけれど、四人での会食。なかなか良かった。

一億年上前に、海から上がってきた最初の植物である苔(&トクサ科の植物?)。苔は弱いようで、意外と生命力が高い。私が(私が認知する世界で)一番美しいと思う緑色は苔の緑色。湯田温泉にある”山水園”の外湯「翠山の湯」のすぐ下の庭園に流れているお湯の中に生えていた苔。それは、本当に美しかった。美しさ=生命の色なんだと思う。

森深くにいる苔の美しさを知っている綾さん。その綾さんが作られている作品。宿るものがあるように思います。

今後、子孫を増やしていきたい?と思います。・・・(笑)
そして、森とか山とか、水とか、自然に繋がりたし・・・